書店で見かけて題名に引かれて読んでみました。
民俗学者となった著者が実家の農家に反対されながら1本1000円の蓮根をブランディングで5倍にしたというレンコンのブランド化に成功したお話。
一番突き刺さったのが
レンコンのブランド化成功の最大の理由は生産性の向上モデルと決別したこと
1本5000円のレンコンがバカ売れする理由 要約
農業は技術革新して効率化と合理化の追求で生産コストを下げることで利益を確保するというビジネスが主流だが、結局これは生産すればするほどお金がかかることになり儲からないシステムである。そもそも農業用地のスケールではアメリカとは対抗できるわけない。 野菜直売所も有機野菜生産も最初は良かったけど、結局価格競争になる。 これはやりがい搾取なのでは。
民族文化の研究でわかったのは今ある文化を保護するものではない。保護する必要はあるけど文化は変わっていくこと。AKBもオワコン 果たしてそれを保護するものなのか。イベントで行う民俗芸能は文化ではなく作られた伝統。
そもそも江戸前寿司が伝統品ではない。 源流は鮒寿司 なれずしでご飯は食べてなかった。今のスタイルは冷蔵技術が発達して数十年前。
かつてレンコンは高級野菜だった 。 米減反でレンコンの作地面積の拡大で値崩れ。 そもそも大量にできる野菜は美味しくないもの。レンコンの味が落ちたというイメージに。調理も手間がかかるもの。大衆化で台風被害がないと出荷値段が上がらない事態に。大学教授に中国で1万円で売ればというアドバイスでブランド化を考える。
エルメスも元は牛の皮
なぜバーキンは1000倍の価格で売れるのか商品に ハイセンス 成功者 お金持ち 上流階級という記号がついてるから
「超高級であることを納得させられるような記号」が必要
お歳暮を意識した価格設定
オリジナルの箱 贈答用
4キロ5000円 2キロ3500円 段ボールの箱で4種類
ダンボールの箱でも2倍の利益率
竹を注文してもらうための松5000円設定ホームページの広告は不要
純粋な興味を持ってアクセスしてくれる数が増えて自然に検索エンジンの上位に位置付けられないと意味はないテレビ効果を期待してたので撮影日以外なにも要望も質問もしなかった
「 大事なのは相手が先ということ」
「 人と人の関係のないところに商品は絶対動かない。」
「 農業に偶然はない」
「 品質は信用 数は力」マーケットインではなくプロダクトアウトにこだわるべき
( 売れるものを売るのではなく、生産者目線のままでいい)商品力にまさる営業力はない
嫌われることを恐れない そして妬まない
守るために変わらなければならない
生産性をあげることは首を締めるだけ 顧客志向ではなく生産者目線のままでいいということが印象的です。
成功するには成功するまであきらめずに続けることなんでしょうね。
勉強になりました。
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